歯列接触癖(TCH)について (1)顎関節症との関係
あなたは今、上下の歯を咬み合わせていませんか。咬み合わせている方にとっては意外なのかもしれませんが、歯科医学的には、人間は何もしてないときには上下の歯はどこも触れ合っていないとされています。
ところが実際には、普段上下の歯を咬み合わせている人が少なからずいるようです。その普段咬み合わせる習慣は、TCH(歯列接触癖)と言われています。
顎関節症という疾患は、口が開かない、開けると顎が痛い、音が鳴るなどの症状があります。原因には様々な因子が関係しているとされ、運動療法・薬物療法、マウスピースの使用などの治療が行われていますが、単独で効果の高い治療法がなかなかありませんでした。しかし、最近わかってきたことは、顎関節症にはTCHが関わっていることが多く、普段、上下の歯を離すようにすることでTCHを改善し、それにより顎関節症の症状が軽減しやすくなるということです。ただこのTCHという習慣は、習慣と言ってもほとんど無意識で、気づいてもやめられない場合もあり、特別な対応が必要になる場合もあります。
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