歯の移植・再植について(3)ー移植の手順ー
投稿日:2017年12月8日
カテゴリ:接着再植
① 移植歯の抜歯を行います。歯根膜を可能な限り傷つけることなく抜歯して、歯根の形態や
サイズを計測し、生理的食塩水中に浸漬保存します。
② 移植部位に歯がある場合(保険適応例)は抜歯し、根尖病巣を完全に除去した後、移植歯の
根の形態やサイズに合わせて移植窩(移植床)の大きさを調整します。
③ 移植部位に歯がない場合場合(私費例)では、移植部位の歯肉を切開剥離後、骨に孔を開け
て拡大し、移植歯の歯根の形態やサイズに合わせて移植床を形成します。
④ 形成した移植床に移植歯を植立し、歯肉を緊密に縫合します。移植した歯を隣在歯に針金と
接着剤で一次的に固定します。
⑤ 移植歯がかみ合わない様に、咬合面を削合します。
⑥ 約2週間で抜糸を行い、約3週間で移植歯の根の治療(根管治療)を開始します。
⑦ 固定は、通常1〜2ヵ月間行います。
⑧ 充填および補綴処置:移植歯に病的動揺がなければ、土台を装着した後、レジン暫間被覆
冠を装着して2-6ヵ月通常に使って貰います。以上で問題がなければ、金属冠やセラミック歯などの最終補綴を行い、経過観察に入ります。
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